
Editor’s Note
XピックアップOllamaにFlint登場、約400億規模を25億だけ動かすローカル・コーディングモデル
Ollamaが10月22日、Recursive Superintelligenceのローカル・コーディングモデル「Flint」を紹介した。総パラメーターは約400億と大きいが、1トークンを生成するたびに動くのは約25億。手元のマシンでコーディングエージェントを動かすために、モデル全体の規模と推論時の軽さを両立させようとした設計だ。
400億を抱えて、25億だけ働かせる
Recursiveの発表とモデルカードによると、Flintは総39.8B、各トークンで約2.5Bが有効になるMoE(入力に応じて一部の専門部分だけを使う方式)だ。BF16のチェックポイント、設定、トークナイザー、チャットテンプレート、SGLang用キットがApache 2.0で公開され、Apple Silicon向けとNVIDIA向けの量子化版は別配布になっている。
Ollamaの投稿は、短いコンテキストでM4 Pro搭載MacBook Proが毎秒125トークン超、64GBのNVIDIA RTX Sparkが150超と紹介している。「同クラスより最大2倍」「同程度の密モデルより5倍超高速」という数字もあるが、いずれもRecursive側の測定だ。評価条件はtemperature 1.0、top-p 0.95、top-k 20で、エージェント評価は少なくとも5試行の平均pass@1。モデルカード自身も、比較先の公表値とは条件が異なり得ると断っている。速さは魅力だが、横並びの第三者検証済みランキングとして読む数字ではない。
まず試すなら23GB版、専用エンジンは条件あり
2026年10月22日のOllama登録情報では、flint:latestは23GB・256Kコンテキスト。約80GBのBF16版とは別の量子化配布物で、ollama run flintで実行できる。Claude Codeならollama launch claude --model flint、ほかにOpenCode、Hermes Agent、OpenClaw向けの例も掲載されている。ただしlatestは可変タグで、発表時点を固定する版番号は公式ページからは確定できない。
Recursive独自のrec推論エンジンを選ぶ場合、現行要件はM4 Pro/M5 Pro/M5 Max搭載Mac、48GB以上のユニファイドメモリ、約30GBの空き容量。単一セッション向けで、複数エージェントの並行実行には別方式が案内されている。これはrec固有の条件で、FlintやOllama全体の一律要件ではない。NVIDIA側もローカル機器への対応を案内し、RTX Spark向け専用カーネルで、重みを変えず生成速度を55%改善したとしている。
512Kと256K、安全策は外側にも
コンテキスト長は公式資料間でそろっていない。Recursiveの公開記事は最大512K対応・推奨256K以内、モデルカードは262,144トークン、Ollama版は256Kと記す。したがって、すべての配布形式で512Kを使えるとは断定できない。モデルカードも、上限まで同じ精度が続く保証はないとしている。
またFlintは、誤ったコードや不適切なツール呼び出しを生成し得る。生成コードの検証、重要変更のレビュー、ツール実行権限の外部制御が必要だ。ローカルで速く動くことと、エージェントに安全に任せられることは別問題——ここは導入時に切り分けて見たい。
参考資料
- Introducing Flint — Recursive Superintelligence
- RecursiveSI/flint — Hugging Face
- flint:latest — Ollama
- recursive-oss/rec — GitHub
- Bringing the Spark to Europe — NVIDIA


